信じられない。
夕方、酸素マスクがとれた父がいた。
ウーウーとは言うけれど、普通の息をしている。
PM4:00 レントゲン結果、先生からのお話
「肺の状態はだんだん良くなっています。白い影もまた少し薄くなりました。」
思わず歓声、隣の叔父と顔を見合わせた。
来週から嚥下機能を確認して、良ければ口からのとろみの食を始めるとのこと。ただ、その時また誤嚥する可能性があること、細心の注意を払ってやること。が、嚥下機能が低下していた場合は口からの食事は難しいとの話もあり、その時は胃瘻するか否か決めなければならない。
👧「主人は、口から食べるのが大好きな人だったので…」
胃ろうはしない旨を伝える。
力を込めて母が言った言葉の後、付け加えて説明した。胃に穴を空けての食事を父はきっと望まない、最後は人間らしく自然に迎えたいはず。
父の肺の状態は良くなっていた。死の淵からの生還。今後誤嚥してまた肺炎になる可能性はあるけれど、ひとまず今の大きな山場は越えた。
何か信じられない気持ち。病室で父と面会すると更に気持ちが高ぶった。ここ数日の緊張。張り詰めていた糸がぷつっと切れた気がした。
かおりん